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ユーザビリティの本来の意味と考え方

Web構築におけるユーザビリティの向上は顧客の獲得やコンバージョン率を上げるために非常に重要な要素です。サイトのデザイン、ナビゲーション、入力フォーム、テキストの見やすさ、情報の把握しやすさなど、ユーザビリティでポイントとなる部分がたくさんあります。 今回はユーザビリティの基本的な知識、また特徴を具体的な事例を通して、詳しく説明していきます。

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Webサイトにおけるユーザビリティとは

ユーザビリティとは簡単にいえば「使いやすさ」を意味します。また、「あるユーザーが目的を達成するために用いられる際の有効さ、効率の良さ、満足度の高さ」という定義もあります。

近年パソコンやスマホが普及しWebサイトにおけるユーザビリティというものも重要になってきました。どれだけ簡単にサイトを利用できるか、ストレスなく、迷わずスムーズに操作できるか。このような点に優れたWebサイトが「ユーザビリティの高いサイト」といわれます。ユーザビリティの高いサイトをデザインするには、メニューやナビゲーション、レイアウト、ボタンやリンクの設置に至るまで、細かに配慮する必要があるといえます。

Webサイトのユーザビリティ研究の第一人者として知られるヤコブ・ニールセンは、ユーザビリティの特性として「5つの構成要素」をあげています。

  • 学習のしやすさ
    ユーザーがそのシステムをすぐ扱えるように学習しやすい構造にすること。
  • 効率の良さ
    一度学習すれば高い生産性が上げられるような効率性の高いシステムにすること。
  • 記憶のしやすさ
    ユーザーが再度利用するときに覚え直しがなくても使えるようにすること。
  • エラーの低さ
    ユーザーの利用中にエラーの頻度を下げること、エラーが発生してもすぐに回復できるようにすること。
  • 主観的満足度
    個々人のユーザーが満足できる、または楽しく利用できるシステムにすること。

このように、ユーザビリティとは単に「使いやすさ」だけではないということがわかります。ユーザー一人一人の目的やニーズは異なりますから、それに合わせて最適化する必要があるということです。

ユーザビリティとアクセシビリティの違い

アクセシビリティはそのまま訳すと「アクセスのしやすさ」という意味になります。広義の意味では公共機関や建築物などの利用においても使われる言葉です。しかし、近年はパソコンやスマホ、情報機器が発達した背景もあり、それらを利用する際にも頻繁に使われるようになっているものです。Webサイトなどネット利用に限定した狭義の意味において「Webアクセシビリティ」といわれる場合もあります。

アクセシビリティには「高齢者や障害者でも問題なく利用できる」という意味も含まれるので、ここが通常のユーザビリティとは違う点です。ネットは健常者だけでなく、体が不自由な人、高齢者も利用しています。むしろ体が不自由な人ほどネット利用に頼るケースもあります。障害者や高齢者がネットを利用しやすいようにアクセシビリティに配慮したものを作ることも重要になってきているわけです。

本来アクセシビリティは障害者や高齢者などの「ユーザー」に対して行われる配慮ですが、結果的にそれが検索エンジンの評価につながることもあります。アクセシビリティが含まれたWebサイトは検索エンジンの評価対象になるので、アクセシビリティを考慮したHTMLチューニングや内部最適化は、そのままSEO対策になるといってもいいでしょう。

Webサイトで考えるユーザビリティ

いくつかの事例でWebサイトのユーザビリティについて考察していきます。

情報の把握のしやすさ

以下のような天気予報の情報があったとします。

大雨警報 / 青森、岩手
大雨注意報 / 秋田、宮城
暴風注意報 / 青森、宮城
波浪注意報 / 秋田、岩手

これだと、どの地域にどの注意報が発令されているのか把握しづらいでしょう。

青森 / 大雨警報、暴風注意報
岩手 / 大雨警報、波浪注意報
秋田 / 大雨注意報、波浪注意報
宮城 / 大雨注意報、暴風注意報

そこで、このように地域別に変えるとわかりやすくなります。
これは情報のユーザビリティの改善です。

ボタンを変えるだけで売上アップ

ネットの購入フォームで「新規会員登録」のボタンがあると、ユーザーが会員登録をわずらわしく感じたり、「広告メールが届くようになるのでは?」と不安になったり、二の足を踏むことが多いです。実際、「新規会員登録」のボタンを外したら売上が伸びたというケースもあります。

一例として「新規会員登録」のボタンを外して、単に「購入する」のボタンに変え、その下に補足として「購入にあたっては会員登録の必要はありません。ただ、会員登録を済ませておくと次回からの購入が楽になります」という一文を加える仕様に変更したら、売上が数十パーセントも伸びたというのです。

問い合わせフォーム、登録フォーム、選択画面、画像表示、ナビゲーション、グローバルメニューの配置など、さまざまな面でユーザビリティに配慮したWebサイトを構築すれば、購買率が飛躍的に伸びる可能性が十分にあります。
ユーザビリティの向上と改善はSEO対策においては極めて重要なポイントです。ほんのちょっとしたユーザビリティの変化が顧客の獲得率やコンバージョン率に大きく影響を及ぼします。ユーザビリティの要素は多岐にわたるので、できるだけ多くの「ユーザーの視点」「ユーザーの立場」を理解した上でWebサイトを構築していくようにしましょう。